ネットでサメとシャチはどちらが強いのか、という議論を見たことありませんか?
1876年〜2004年の間に確認された人身事故が224件もあり、映画「ジョーズ」で有名なホオジロザメ。体長が13メートルあったとされるメガロドンもホオジロザメ属です。
一方、シャチは可愛らしい見た目とは裏腹に、海洋生態系において食物連鎖の頂点に位置しており、海の王者と呼ばれています。学名のOrcinus orca(オルキヌス・オルカ)はラテン語で冥界からの魔物を意味しています。
この2匹のどちらが強いのか、私も気になったので調べてみました。今回はシャチとホオジロザメを動画や画像を用いて比較しながら、考えてみましょう。
シャチとホオジロザメの比較
2匹が戦った際に、勝敗を分ける要素を出来る限り考えてみました。
体長と体重
ホオジロザメ:体長4.0~4.8m、体重680~1,100Kg
シャチ:体長4.9~6.7m、体重1,361~5,442Kg
体の大きさは戦闘において、とても重要な要素の一つです。格闘技でも体重毎に細かく階級が分けられていますよね。
シャチは性別で大きさが異なり、オスのほうが大きく、最大級では体長9.8m、体重10tに達します。
体長と体重、どちらを比べても大きなホオジロザメ<小さなシャチ、ということが分かりました。特に体重は最大で約9倍の差があります。小学校低学年の子供とお相撲さんぐらいの差でしょうか・・・。
骨格
これはサメの骨格です。サメは軟骨魚類で全身の殆どが軟骨でできています。軟骨は普通の骨と違い、腐ってしまうので画像のようにスカスカになってしまいます。
人間の耳や鼻も軟骨ですが、こんな柔らかいもので身を守れるのでしょうかね。
こちらはシャチの骨格で、違いは一目瞭然です。骨格だけ見たら恐竜だと勘違いしても不思議ではないですよね。
ちなみにシャチは哺乳類なので、サメだけでなく他の魚と比べても屈強な骨格をしています。
身体能力
相手より早く泳ぐことができれば、それだけ有利になるので泳ぐ速さも重要になります。
2匹を比較すると、ホオジロザメが時速40kmなのに対し、シャチは時速60~70kmの速度で泳ぎ、倍近い差があることがわかります。
更に、シャチはこのスピードと屈強な骨格を利用して、獲物に突進して攻撃することが有ります。重さ10tの物体が時速70kmで突っ込んでくるなんて想像しただけで恐ろしいですよね。
シャチの身体能力の高さが分かる写真もあります。
これはイルカを追っているシャチが高さ4.5mのジャンプをした際の写真です。
知能
シャチは知能も高く、時には人間をも驚かせるような行動を取ります。
氷の上にいるアザラシに対し、群れで波を起こして海に落としています。事前にアザラシの位置を確認していますね。
魚を餌に鳥をおびき寄せ、みごと鳥を捕まえています。
生態
サメは通常、群れを作らず単独で行動しています。
それに対し、シャチは数頭から数十頭の群れで行動しています。コールと呼ばれる音を使ってグループでコミュニケーションを取り、連携しながら狩りを行うことができます。
シャチVSサメ結局どっちが強いのか
上で挙げた要素を比較してみると、ほとんどの点でシャチが勝っていることがわかります。とりわけ、骨格や知能の差が勝敗に大きく影響しています。
シャチは横から体当りするだけでサメを倒すことができます。更に、サメは仰向けになると動けなくなるという習性を利用して狩るということも報告されています。
例え、1体1で勝負してもサメに勝ち目はないでしょう。シャチが群れなら、なおさらです。
シャチとサメが実際に勝負した動画
動画に出てくるサメはイタチザメです。
イタチザメ:体長2.26m~3.5m、体重400Kg前後。インドシナ沖で捕獲された大きな個体は体長7.4m、体重3,110Kgだと報告されています。
体格だけ見ればイタチザメとホオジロザメはほとんど同じです。なので、これがホオジロザメであっても結果は似たようなものになるでしょう。
やっぱりシャチが最強
こうして比較することで、改めてシャチの強さがわかりましたね。他にもシャチの強さが分かるような話題を載せておきます。
サメの肝臓だけを食べるシャチ
2017年の5月には南アフリカの西ケープで、肝臓だけがきれいに食べられたホオジロザメの死体が見つかり話題になりました。ホオジロザメの死体を調べた結果、シャチに殺された可能性が高いようです。
メガロドンが絶滅した原因
全長が13~20mあったとして有名なメガロドンですが、絶滅した原因の一説にはシャチによる乱獲があります。それほどシャチとサメの戦力差は大きいのです。
コメント
やべぇなシャチサメより強い、うん。とはいってもメガロドンよりはつよいのか